去る8月28日に第54回(令和4年度)社会保険労務士試験が行われました。試験後の自己採点で結果を確信し、既に次の行動に移している方もいるかも知れませんが、10月5日の結果発表を待っている方も多いと思います。
社労士試験に合格し、登録を行う場合には「開業」「勤務」「その他」の3つの選択肢が存在します。その中でも最も一般的かつ登録者が多いものは開業登録になり、社労士会員数約44,000人のうち、過半数を超える約24,000人が開業登録社労士です。
開業登録は、社労士として独立した事務所を構え、業務の進め方をはじめ、全てを自己の裁量で行えることが最大のメリットとなります。一方で開業登録のデメリットは、メリットの裏返しとして全てが自己責任となり、補償が少ないことがあげられます。
登録の選択肢として開業の次に多いのが、勤務登録になります。勤務登録のメリットは、企業や士業事務所等に社労士として勤務することになるため、開業登録に比べて生活が安定しており、労災や雇用保険等の補償も充実していることがあげられます。
ただし勤務登録においては、企業や士業事務所等で勤務する以上開業登録に比べて裁量の幅もずっと狭いことが一般的です。
社労士には、開業や勤務登録以外にも、その他区分による登録という選択肢が存在します。その他登録は社労士としての業務が行えないというデメリットがありますが、開業や勤務登録を行わなくても、連合会や県会の行う研修等に参加できるため、知識の研鑽や情報収集、人的ネットワークの構築が可能という点がメリットです。
折角難関である社労士試験に合格したのであれば、資格を眠らせることなく、自分に合った区分の登録を行い、資格を活かす方法を探してみてはいかがでしょうか。