社労士法人の給与水準大公開!

通常の社労士事務所は、経営者である代表社労士、社労士として勤務している勤務社労士、そして社労士資格を持たない事務スタッフで構成されています。
社労士事務所でスタッフとして勤務しながら、社労士試験の勉強をしている人も多いです。
せっかくなら社労士資格を取って給与アップを目指したいですよね。
今回は、社労士事務所における勤務社労士と資格なし実務経験者の給与水準の違いについてご説明します。

大阪大学のチームが2018年に行った調査 で、社労士事務所に勤務する社労士(いわゆる「勤務社労士」)の収入に関するデータが示されてます。
これによると、 2016 年度の個人収入(課税前)で最も多いのは「500 万円以上~600 万円未満」で16.7%でした。次に多かったのは「700 万円以上~800 万円未満」で 15.6%、3番目に多かったのは「400 万円以上~500 万円未満」で14.4%でした。
このように、社労士事務所の勤務社労士の平均的な給与は500万円台がボリュームゾーンと言えるでしょう。

では、社労士資格を持たずに社労士事務所で勤務しているスタッフの給与はどれくらいなのでしょうか?
これについて調査に基づくデータはありませんでしたが、求人情報などからだいたいの基準を割り出すことができます。
地域や勤続年数によって異なりますが、概ね18万円から25万円程度、年収にすると200万円台後半から400万円程度が相場のようです。勤務社労士と無資格の実務経験者では給与に大きな差が生じるのが現実です。

士業事務所の業務は有資格者がいなければ成立しません。そのため、実務経験を有しているスタッフであっても有資格者と比べると給与は低くなります。
逆にいえば、社労士事務所で人事・労務の実務経験を積みながら勉強して社労士資格を取得することができれば、大幅な給与アップが期待できます。
社労士の場合、最低でも2年間の実務経験がなければ登録することができません。実務経験がない人は社労士事務所などに勤務して実務経験を積むか、事務指定講習と呼ばれる講習を受けなければなりません。
すでに社労士事務所で2年以上の実務経験を積んでいれば、試験に合格してすぐに登録でき、最短距離で社労士としてのキャリアを始めることができます。

社労士は、資格取得後のキャリアの選択肢が多いのが魅力です。独立開業だけでなく、勤務社労士として社労士事務所で勤務する、あるいは事業会社で勤務するなど、様々な道があります。
社労士資格を取得したら、希望する収入や働き方を考慮に入れながら、自分に合っているキャリアを選択するのがよいでしょう。